2015年6月17日水曜日

ボウイの不遇なモッズ時代のお蔵入り曲 ★ DAVID BOWIE / Even A Fool Learns To Love ★ 創唱はクロード・フランソワ:CLAUDE FRANCOIS / Comme D'habitude (1967年)

 今日はボウイの不遇なモッズ時代にお蔵入りとなった曲のこと。あの名曲スタンダード「マイ・ウェイ(MY WAY)」はポール・アンカがフランク・シナトラの為に英詞を付け大ヒットとなりました(1968年録音)。けれど、創唱はクロード・フランソワで、作詞はジル・チボー&クロード・フランソワ、作曲はジャック・ルヴォーによる1967年の曲。時のいたずらが運命を左右することはしばしば起こる。かのデヴィッド・ボウイがファースト・アルバムをリリースした同年1967年のこと。カリスマ・ボウイながらこのアルバムはまったく売れませんでした。デッカ~デラム時代のボウイはモッズ少年の頃。自身の活動の傍ら他のミュージシャンに曲を書いたり詞を提供したりもしていました。それにしてもモッズ時代のボウイ、美少年過ぎて目が合うのでドキドキします。


 どういう経緯かは分らないけれど、このクロード・フランソワの「いつものように(Comme D'habitude)」の英訳を受け「Even A Fool Learns To Love」として完成させたのだけれど、ボツとなる。未来への悠々と朗々たるポール・アンカの歌詞に比べ、なんとも線の細いボウイのお姿が垣間見られるようです。創唱者であるクロード・フランソワの方もポール・アンカの詞の世界とはまるで対称的な感じ。冷静に聴けばポピュラーソングとしては、やはりポール・アンカ&フランク・シナトラの方が売れるのは当然なのだと思えます。


 ボウイより8歳程年上のクロード・フランソワ(愛称はクロクロ)は、60年代初頭から英米曲をフランス語で多く歌っていました。その頃にご結婚されており、奥様がイギリス人だったことも関係しているかもしれません。クロード・フランソワは惜しくも浴槽で電球による感電(事故)で39歳の若さで死去されました。それでも、フランスでは今もなお人気を誇っているという伝説のお方。他にもメロウな曲に好きな曲が色々あります。

 また、お蔵入りしてしまう時期もあったボウイのデモ・テイクのようなものもYoutubeにありました。何故か、途中からリチャード・クレイダーマンによるピアノ曲となります。惜しくもボツにされてしまったボウイは「火星の生活(Life On Mars?)」で再びこの「いつものように(Comme D'habitude)」を想わせる曲を世に出すことに。古くからのボウイ・ファンの皆様の中では有名なお話のようです。また、当時のボウイはフランク・シナトラに影響を受けていたようで、後にフランク・シナトラの半生を描いた映画企画もあり、シナトラ役はボウイで、というニュースもありました。しかし、ボウイもまだお若く晩年のシナトラを演じるのは無理ではないか、などとの理由で却下されたとか、他にも噂がありましたが真相は定かではありません。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿